歌うメッセンジャーの綿引ゆうです。
ジャズボーカルのレッスンに通ったりして、ジャズが何曲か歌えるようになってきたら、
ぜひ行って欲しいオススメのイベントがあります。
各地のジャズバーなどで開催される、「ジャムセッション」です。
聞いたことあるけど、なんか敷居が高そう、一人で行く勇気がない・・・
という人も多いかと思います。
でも、ジャムセッションは学びの宝庫!
刺激をたくさん受けて歌やパフォーマンスが上手くなる、最良のイベントなんですよ。
今回は、ジャムセッションについて、お話していきます。
もくじ
ジャムセッションとは
ジャムセッションとは、その場にいる人たちで自由に即興演奏することです。
略して「セッション」と、呼ばれます。
「ジャズセッション」「ボサノバセッション」「ブルースセッション」など、様々なジャンルのセッションがあります。
この記事では、セッションのうち「ジャズセッション」についてお話していきます。
即興演奏とは
即興演奏とは、事前にリハーサルをすることなく、その場に集まった人たちで、その時のフィーリングで曲を演奏することです。
なぜ、そのようなことができるかというと、ジャズには形式に沿った型のようなものがあるからです。
誰かがその型をワンフレーズ演奏すれば、「あれだな。」と理解して、それに他の人は合わせて演奏していくことができるのです。
誰かが演奏したフレーズを、違う楽器が同じように繰り返したり、それを元に一部だけを変化させたり・・・次々と各々のアイディアを出し合いながら、曲を作り上げていきます。
ジャムセッションの進み方
ジャムセッションでは、司会進行する「セッションホスト」と呼ばれる人がいます。
セッションホストは、その日に集まったメンバーの担当楽器や経験値をみながら、一緒に演奏するメンバーを同時に指名していきます。
例えば、
「次は、サックスの山田さんお願いします。
ピアノは鈴木さん、ベースは山本さん、ドラムは佐藤さん入ってください。」
という感じです。
各楽器1人ずつ、合計3〜4名ぐらいがステージに上がります。
その中で、最初に指名された山田さんが曲やテンポを決めて、ソロパートを演奏します。
鈴木さん、山本さん、佐藤さんは、それに合わせてセッションしていくのです。
開催場所は、ジャズバー、カフェなどが多いです。
初めて会った人と一緒に演奏するなんて、そんなの無理・・・敷居が高いなと思う人もいると思います。
私にとっても、どんなところかわからない、未知の世界でした。
でも、一度足を踏み入れてしまうと、また行きたくなってしまう魅惑のイベントだったのです。
ジャムセッションの目的とは?
なぜ、ジャズを志す人たちはセッションに参加するのでしょうか?
主な目的は、こんな感じです。
・練習している曲を披露してみたい。
・他の楽器と音を合わせて演奏してみたい。
・向上心の高いジャズ好きな仲間と交流できる。
・他の演奏者の素晴らしいプレーを見て聞いて、刺激を受ける。
・演奏を他の人に聞いてもらって、感想をもらえる。
一人でいくら練習したところで、上達には限界があります。
仲間を作って高め合うと、モチベーションも上がりますので、ぜひ参加してみましょう。
特にボーカルは、ライブの時にリーダーとなってメンバーをまとめる役割があります。
どのように歌いたいかを適切にメンバーに伝え、いいタイミングで指示を出していかないと、メンバーは誰もついてきてくれません。
メンバーへの適切な指示の出し方、コミュニケーションの取り方は、レッスンや自宅練習では学ぶことができません。
私は、これを学ぶために、セッションに通っていました。
セッションにはお店のカラーが出る
私も、初めてセッションに行った時は、とても緊張しました。
当時の私には、たまたま面識のあるジャズミュージシャンの方がいました。
その方に、
「オススメのセッションありますか?初めてなんですけど・・・。」
と聞いてみたところ、
「今週末、自分が主催するセッションがあるからおいでよ!」
と誘っていただき、参加しました。
初めての時は、一人でも知っている方がいると心強いですね。
私も、この方に誘っていただかなかったら、セッションデビューができなかったかもしれません。
そこで、「こんなものか・・」と体験してから、あちこちのお店に一人でセッションに参加するようになりました。
ですが、知り合いがいないからといって、躊躇することもありません。
みんな音楽が好きでこの場にきているので、初対面でも共通の話題があります。
ですので、比較的、仲良くなりやすい場所です。
いろんなお店のセッションを見て、私が感じたことは、
お店ごとにルールが全然違うこと・・・
集まっているメンバーも違うし、何曲演奏するとか、順番とか、それぞれの独自ルールがあります。
「また行きたいな」というところもあれば、正直、そうでないところもありました。
いくらお店のホームページのセッション概要を見ても、実際の雰囲気はわかりません。
初心者OKと書いてあっても、丁寧に教えてくれないところもあります。
見学ができるところがほとんどですので、まずは見学してみるのがいいかもしれません。
やっぱり一度は足を運んで、自分にしっくりくるお店を探すのがいいです。
何度か足を運べば、顔見知りができて通いやすくなります。
セッションの料金
私はお酒をほぼ飲まないので、それまでバーに行ったことがありませんでした。
ジャズバーがどんな料金システムになっているか、全く知らなかったのです。
これも、そのお店によってシステムが違うので、初めは戸惑いました。
いわゆる、明朗会計でないところもあったりします。
実際に何にいくらかかるか不明瞭で、レシートに明細がない!レシートすらくれないところもあり、困惑しました。
ホームページを見れば、セッションの参加料金として、「セッションに参加する人は3000円、見学のみの方は1000円」など書かれています。ですが、もう少し多めにかかると思っておいたほうがいいです。
セッション料金の他にかかる主な料金としては、以下のものがあります。
・ドリンク代
(セッション料金の中にドリンク1杯分の代金が含まれているところが多い。含まれていない場合は、別途必要になる。バーのドリンクは一般的に高めなので、1杯、1000円〜1500円程度。普通のオレンジジュースが1500円だった時、「まじで?」と固まったことがあった。)
・チャージ料金(いわゆる席料。座っただけで料金がかかることがある。かからないお店も多い。事前にチャージのあることがわからず、会計時にレシート見てあせったことがあった。一番多かったところで、1000円程度かかったことがあった。)
・お通し代(頼んでいなくても最初に運ばれてくるおつまみ。これに料金がかかる店があった。多くても数百円程度。レシートをよく見ないと、気づかず払ってることが多い。)
一回バー開催のセッションに行けば、平均4000〜5000円くらいはかかりますので、多めに用意して行ってください。
ジャムセッションに参加するときの服装
開催場所がジャズバーだったりすると、ちょっといい服を着て行かないといけないイメージでしたが、
実際はそこまで、ドレスコードがあるわけではありません。
学生さんなどは、ジーパンにTシャツの方も多いです。また、仕事帰りのサラリーマンはスーツとか、いろんな方がいらっしゃいます。
ですが、ボーカルさんはできるだけ綺麗な格好をしていったほうが絶対にいいです。
見るからに「あーあの人ボーカルね。」とわかってもらえる格好をしてた方が、覚えてもらいやすいからです。
もちろん、ルックスや服装じゃなくて、歌で覚えてもらいたいという気持ちはやまやまですが・・・
それでも、やはりボーカルというのは8割型ビジュアルで決まるんです。
ぱっと見て、人目を引くような美しさ、個性がないと、この人の歌を聞きたいと誰も思わないからです。
もし、バーのマスターやママに気に入られれば、「うちで歌ってくれない?」とスカウトされるかもしれません。
あるいは、楽器の人から、「今度ライブするんだけど、ゲストボーカルで出演してくれない?」と誘われるかもしれません。
セッションは、ジャズ関係者が集まる場所ですので、常に気を張ってアンテナを立てておきましょう。
どんなチャンスが転がっているか、わからないのですから。
私は、セッションに行くために、それに見合う洋服を買いました。
ライブのステージ衣装みたいな大げさなものでなく、普段着でもない。
ちょっとおしゃれな、センスのいいワンピースなどがいいです。
以前の私です。
せっかくの機会ですので、ちょっとおめかしして出かけでみましょう。
まとめ
ジャズボーカルさん!何曲かレパートリーができたら、ジャムセッションに行ってみましょう。
歌やパフォーマンスが上手くなる、最良のイベントです。
ボーカルさんだけが参加する、「ボーカルセッション」というものもあります。
別記事で解説していますので、合わせてお読みください。
セッションには、たくさんの刺激と学びがありますので、それを楽しんでくださいね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。