歌うメッセンジャーの綿引ゆうです。
ほとんどの曲には、「ツーファイブワン」という音形が出てきます。
これはたくさんの曲で使われる、最もポピュラーなコード進行の一つです。
これを、簡単にかっこよく弾くコツをお伝えいたします。
難しい理論は、必要ありません!
ぜひあなたも、取り入れてみませんか?
ツーファイブワン(ⅡーVーⅠ)とは
ツーファイブワン(Ⅱ−Ⅴー1)とは、その曲のキーのツーⅡ(2番目の和音)、ファイブⅤ(5番目の和音)、ワンⅠ(1番目の和音)というコードを使ったコード進行をいいます。
例えば、Cキーにおけるコードは、上記のようになります。
ツーファイブワンは、この中の、2番目のツー(Dm7)、5番目のファイブ(G7)、一番目のワン(CM7)で構成されています。
このうち、最後の音のワン(Ⅰ)はCM7の他にも、Cm7、Cを使う事ができます。
ここでは、Dm7ーG7−C の場合を例にしてみましょう。
▷をクリックすると、音声を聞くことができます。
VをF/Gにする
先ほど紹介したのが、ツーファイブワンの基本的な形です。
ですが、カッコよくするために、ちょっとサウンドを変化させることもできます。
▷をクリックすると、音声を聞くことができます。
2つ目のファイブ(Ⅴ)の部分を、G7からF/G(エフオンジー)に変えて弾くのです。
F/Gとは、コード「F」という意味です。
ですが、ベース音の指定があり、ベースはGを弾くという意味です。
左側の部分はFのコード(ファ、ラ、ド)を表し、右側の部分はベース音の単音(ソ)を表すということです。
Gと書いてあっても、ソ、シ、レの和音を弾いてしまうと違うコードになってしまいますので、気をつけてください。
この形を、「分数コード」や、「オンコード」と呼びます。
それでは、楽譜の通り弾いてみましょう。
左手の音は変わりません。「レーソードーーー」と弾いてください。
左手のベース音を変えてしまうと、ツーファイブワンではなくなってしまいます。
何があっても、左手は「レーソードーーー」と弾いてください。
そして、弾く音を変える右手の部分です。
ツー(Ⅱ)で弾いていた、「ファ・ラ・ド」を、ファイブ(Ⅴ)でも同じ音で弾きます。
たったこれだけですが、サウンドが変化します。
この時のファイブ(Ⅴ)はG7の構成音を使っていません。ですが、ツーファイブワンと同じ役割を果たしています。
ツーファイブワンの役割については、以下の記事の「重要な音にフォーカスする」という部分で詳しく説明しています。
同じ役割のもの同士は、入れ替えが可能なんです。
例えば、洋服を例にしてみましょう。
スカートの代わりに、GパンをはいてもOKですよね。
ですが、Tシャツはスカートの代わりにはなりません。帽子や靴下も、同様です。
そんな風に、この形はツーファイブワンと同じ役割なので、入れ替えが可能なんです。
それでは、この2つの違いをよーく聴き比べてください。
ツーファイブワン 構成音のとおり
ツーファイブワン Ⅴ(G7)をF/Gにしたもの
どうでしょう!!!!!
私は、最初にこれに出会った時、雷に打たれたくらいの衝撃がありました。
「なんて素敵!!おしゃれなサウンド!」と、感動したものです。
構成音の通りだと、「ズバリ!終わりです!」という感じです。
ですが、これを使うと、「さりげなく余韻を残しつつ、終わるのですわ〜。」みたいな大人っぽいサウンドになるのです。
しかも、さらにいいことがあります!
構成音のツーファイブワンより、指の動きが簡単ですね。
ツー(Ⅱ)からファイブ(V)への右手の動きがないので、ミスタッチが劇的に減ります。
演奏者にとって、サウンドがいいだけでなく、弾きやすいというのがベストです。
これは、まさにその王道を行くポジションなんですよ。
自分の弾きたい曲で応用してみる!
先ほどはCキーでしたが、すべてのキーで応用できます。
ⅡーⅤ7ーⅠ のⅤ7をそのまま弾かずに、
↓
ⅡーⅣ/ⅤーⅠ と弾けば良いのです!
繰り返しになりますが、Ⅳ/Ⅴの解説をすると、
Ⅳはコード、Ⅴはベース音(単音)を表すのでしたね。
例えば、Fキーでやってみると、Gm7ーB♭/CーF になります。
B♭/Cの部分は、右手を(シ♭・レ・ファ)、左手は(ド)で弾きます。
まず、ご自身の弾きたい曲の中のツーファイブワンを探しましょう。
そして、上記のように、適宜キーチェンジして弾いてみてください。
ほとんどの場合、入れ替えが可能です!!!
ですが、耳で聞いて違和感がある場合は、無理して使う必要はありません。私も、何か心地よくないと感じたら使わない時もあります。
あくまでも、自分の感性を信じて、「心地いいな!」と感じたら取り入れてくださいね。
まとめ
このように、ツーファイブワンのファイブの音を変えると、サウンドが変化します。
ⅡーⅤ7ーⅠ のⅤ7をそのまま弾かずに、
↓
ⅡーⅣ/ⅤーⅠ と弾けば良いのでしたね。
しかも、手の動きも簡単になりますので、ミスも減ります。
簡単ですので、ぜひ使ってみてくださいね!
ツーファイブワンについては、以下の記事でも説明しています。
合わせてお読みいただくと、理解が深まりますよ。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。