歌うメッセンジャーの綿引ゆうです。
歌の譜読みをするとき、階名の「ドレミファソラシド」で歌います。
階名とは、音階の名前という意味です。
音階とは、以下のような、そのキーで使われる「音の階段」のようなものです。
歌詞で歌う前に、まず階名で歌うようにすると、音の幅を感覚的につかむことができ、音程がよくなります。
そして、階名には、固定ドと移動ドの2種類の読み方があります。
どちらを選べば良いのでしょうか。
それぞれの特徴、違いを説明していきますね。
「階名って何?」という方は、別記事でも説明しています。
固定ドと移動ド
階名の読み方には、2種類があります。
イ長調(Aメジャーキー)の音階を階名で読む場合を、説明していきます。
固定ド(こていど)
キーにかかわらず、音名のドを基準(ド)として読んでいきます。
(音名と同じ読み方になります。)
イ長調(Aメジャーキー)の音階は、以下になります。
▷をクリックすると、音声を聞くことができます。
これを、「ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」と読むのが、固定ドの読み方です。
移動ド(いどうど)
そのキーの主音を基準(ド)として読んでいきます。
主音とはそのキーの基準となる、大切な音です。
例えば、イ長調(Aメジャーキー)の主音は、「ラ」になります。
「ラ」を「ド」と読み替えて、移動ドで読むとこうなります。
▷をクリックすると、音声を聞くことができます。
「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と読みます。
移動ドは、楽譜から調(キー)を読み取り、主音を「ド」として歌いますので、
まず、調(キー)を判断できるようになることが必要です。
調(キー)の判断方法については、こちらで解説しています。
固定ドと移動ド、どちらがいいの?
私の周りでは、圧倒的に「固定ド」を使う人が多いです。
そして、私も「固定ド」を使います。
音名のまま読むだけなので、こちらの方が簡単ですね。
なので、特別なこだわりがないのであれば、「固定ド」をお勧めします。
私の場合ですが、音楽高校に通い、声楽を専攻していました。
そこでのソルフェージュ(譜読み)の授業では、声楽専攻の人は「移動ド」を先生から勧められました。
なぜかといえば、歌の人は自分の声に合わせて移調する機会が多いからです。
また、その日の声の調子次第で、その日だけ半音下げたキーで歌う事もあります。
そんな時にも、移動ドならば、歌う階名が変わらないのです。
もう一つ、移動ドのメリットは、調(キー)をはっきり認識して演奏できる事です。
例えば、主音はその音階の基本となる音であり、「この音から始まってこの音で終わる」という役割があります。
移動ドでは、調(キー)の主音をドとして読んでいくため、音の役割が感覚的にわかりやすいのです。
音楽を理解する上では調を認識し、音の役割をわかっていた方が絶対にいいです。
先生が勧めるのは、その理由もあるかなと思います。
なので、私も最初は移動ドにチャレンジしました。
ですが、最初に覚えたのが固定ドだったので、全く切り替える事ができませんでした。少しやってできなかったので、すぐに固定ドに戻しました。
しかし、これまで移動ドが読めなくて困った事は一度もありません。
移動ドで読まなくても、いろんな曲を習得するうちに自然と音の役割をつかむことはできます。
だから、努力してできるようにするメリットはあまりないというのが、私の持論です。
まとめ
階名で歌うとき、その読み方には2種類があります。
「固定ド」とは、音名のまま読む
「移動ド」とは、その調(キー)の主音を基準(ド)として読む
移動ドは少し難しいので、こだわりがなければ固定ドがお勧めです。
この記事を読んで、今日からあなたも、自信を持って階名で歌ってみてくださいね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。