「子供がピアノの練習しない」とお悩みのお母さんへ

歌うメッセンジャーの綿引ゆうです。

「うちの子、全然ピアノの練習しないんです・・・」

と、ある方が愚痴をこぼしていました。

ピアノが上手くなるためには、ある一定量の練習が不可欠です。

ですが、私の子供時代を振り返っても、小学生の娘を見ていても、もれなく練習嫌いでした。周りを見回しても「練習大好き!」というお子さん見たことがありません。

ピアノを子供に弾かせたいお母さんの、共通の悩みですよね。

私は、毎日毎日、娘にピアノを練習させなきゃと躍起になって、疲れ果てていました。こんな日々はもう嫌だと、情報を集めいろんな方法を試しました。

試していくうちに、娘の1日のピアノに向かう時間が、0から20分に増えるという奇跡が起こりました。やきもきしながら「ピアノ弾いた?」と促すこともだいぶ減って、ストレスから解放されました。

そんな、子供をピアノに向かわせるコツをお話ししてみましょうか。

 

*この記事の内容を、以下の動画でも話しました。中央の再生ボタンを押してご覧ください。

ピアノの置き場所を工夫する

ピアノの調律師さんがうちのピアノを調律しに来た時のことです。

ピアノの置き場所を見て、その方が発した一言。

「ん・・・この場所は・・・。ピアノを移動したほうがいいです。」

初対面で非常に言いにくそうでしたが、それでもきっぱりとおっしゃいました。

確かに、北側にある娘の部屋に置いてあり、南に面してるリビングより暗くて寒い!!しかも、狭い部屋にぎゅうぎゅう詰めで置かれていたのです・・・

お恥ずかしながら、狭い家なので置き場がないけれど、どうしてもピアノを置きたいから置いていました。そして、主人がピアノの音がどちらかというと苦手で、リビングには置けないという事情もありました。

「もし将来、娘さんをピアニストにしたいなら、リビングに置くことを勧めます。ピアノの蓋は絶対に閉めないで!鍵盤の上に敷く赤い布も片付けてください。」

とおっしゃいました。

少しでも、ピアノまでの距離が遠いと、弾くことが億劫になるのが人間なんだそうです。弾きたいと思った時に少しも歩かずに(笑)、蓋すらあけることなく、できるだけ労力を使わずにすぐ弾けることが重要なのですね。

上手い人ほど、いつもそばにピアノを置くということをやっているんだそうです。

「これはすぐにピアノを移動しなければ!」と奮起して、

主人の理解を得たり、部屋の模様替えをしたりと準備を進めました。

1年がかりで環境を整えて、

やっと、リビングの一番いいところに、ピアノを置くことができました。教えの通り、蓋は開けっぱなしにして赤い布も片付けました。

こうして、しばらく娘の様子を見ていましたが。すると、ちょっと暇な時間があると、ポロロンとピアノに触るようになりました。テレビで流れる曲を、ピアノで弾いて確認したりしています。

ふと弾きたくなった時にすぐそこにあれば、おのずとピアノに触れたくなるものなのだなと実感しました。

電子ピアノよりも、生ピアノに触れさせる

これも調律師さんから聞いたものです。

「同じような形をして同じような音が出るけれど、電子ピアノとピアノは全く別物。子供のうちから、生ピアノで弾かせることが上達の早道。」

これを聞いた時、すごく納得できました。

私は以前から、電子ピアノの音が私はあまり好きではなかったのです。

なぜかわかりませんが、生ピアノの音に感動して涙することは多々あるのに、電子ピアノだとそうならないと感じていました。

ピアノの音の出る仕組みについて知識としては知っていましたが、改めてきちんと説明していただくことにより、理解が深まりました。

ピアノと電子ピアノは、基本的な構造が違うのだそうです。

ピアノはハンマーのようなもので弦を叩いて音を出すので、その微妙なタッチで音量、音色を変えることができます。一方、電子ピアノは、あらかじめ録音された音を、何段階かのボリュームを変えて出しているに過ぎず、微妙なタッチが演奏に反映されません。誰が弾いても、均一な音しか出ないということになります。

電子ピアノでただ指の練習をしていても、タッチの違いによる演奏法をマスターできないため、本当の意味での上達はないのだそうです。

「子供のうちから本物のピアノで弾かせたほうが上手くなる!」

これは、娘のピアノの先生からも同じことを聞きました。住宅事情により難しい場合もありますが、自宅に置けなくても、できるだけ生のピアノに触れさせることが大切です。

インターネットで探すと、公民館などで安価でピアノを弾かせてくれる場所もあります。そういったものも、利用していきましょう。

家族全員で応援する

これは、実は一番大事なことかもしれません。家族全員で心を一つにして、ピアノを弾くお子さんを応援するということです。

例えば、家族の中で一人でも「ピアノの音が嫌い」など、ピアノに対してよくない気持ちを感じると、ピアノへ向かう気持ちが半減します。

お子さんの中に、「誰かに嫌われても、それでも弾きたくてたまらない!」くらい強い気持ちがあれば別です。ですが、たいていの場合、「嫌われるくらいならやらない」という方に行ってしまいます。

私は、小さい頃から音楽が好きでしたが、家族はそのことに全く関心がありませんでした。「うるさいから今は弾かないで。」「何時まで弾くつもりなんだ。」そんな言葉を聞くたび、辞めたくなる気持ちと戦いながら、練習に向かっていました。「なんでこんな嫌な思いしなきゃいけないの?」と上の空で練習ははかどらないし、ついには弾かなくなってしまう日もありました。

私は、幸い辞めるに至りませんでしたが、家族の理解が得られないと言う理由でピアノが続かないということはよくある話です。

ピアノを始める段階から、家族でルールを作るのも一案です。

・何時から何時まではピアノ優先時間だから、それに協力する。

・ご近所にも配慮して、あまり早い時間、遅い時間は弾かない

などルールを作りましょう。

ピアノを長く続けるためにも、家族全員の理解と協力が必要です。「ピアノを弾きやすい環境を整えること」が、必須条件ですよ。

つかず離れずの距離感で見守る

子育てをしていて思うのですが、子供心って複雑なんだなと思います。

親には、自分のことを見ていてほしい。でも、口出しはされたくない。本当に困ったときだけ、そっと助けてほしい。みたいな感じですよね。

娘は小学校5年生ですが、私のアドバイス(口出し)を本当に嫌がります。特に、ピアノのことに関しては、一切受け付けません。母はライバルと思っているかのように、私の前ではピアノを弾かないという時期もありました。

発表会前で曲が仕上がっていないのに、全く自宅でピアノを弾かないのです。私の方が心配でたまりません。顔を合わせれば「ピアノ弾きなさい!」しか言わない、口うるさい母親になっていました。

これでは「勉強しなさい!」って言ってばかりいる、よくある嫌われる母の典型だなと反省しました。そして、しばらくは何も言わずに見守ることにしました。

最初は、「あれ?今日は何も言わないんだね。」と不思議そうでした。それからしばらくは、何も練習しない日が続きました。

ある時、私がキッチンで食事を作っていると、ピアノの音が・・。

「へぇー。今その曲やってるんだ。」と私は、独り言のようにつぶやいていました。ちらっと娘に目を向けると、娘も弾きながらこちらを見ていて、目と目が合いました。

私が「聴かせて!」と興味津々で聴こうとすると嫌がります。ですが、私が家事をしながら自分のピアノを聞いてくれてる距離感が、調度いいみたいです。

あくまで、近くでじっくり聴こうとせずに、遠くで耳をすませて聴いている感じ。こちらからは、特に言葉もかけずに見守る。

こんな感じを心がけてみると、子供の方から、「ねえ、今日はどうだった?上手く弾けたよね?」と、感想を求めてきたりします。

そうしたら、「すごい上手くなったよ!」と褒めてあげましょう。

こんな風に、子供のテンションより母は少し抑え気味にしましょう。これが、やる気を引き出すポイントになりますよ。

母もピアノを弾いてみる

ピアノ経験者のお母さんでしたら、娘の曲を一緒に弾いてみるのもオススメです。「ここ弾きにくいよね。」とか共通の話題ができるのがいいですね。

ピアノを弾いたことないお母さんだったら、なおいいです!ぜひ、ピアノを弾いてみてください。一生懸命取り組む母の姿を見て、「お母さんが弾いてる!」と心が動くかもしれません。できないところは、「ここどうやって弾くの?」とお子さんに教えてもらうのもいいですね。

「こんな難しいのよく弾けるね。やってみたら、全然指動かなかったよ。」

「毎日、弾くのって大変だよね。学校とか宿題とかお手伝いとか大変なのに、すごいよ。」

こんな風に子供のやっていることに寄り添い、理解して共感してあげると、やる気が出てくるものです。

ご褒美作戦も時には有効

子供に何か欲しいものがあるとか、そんな時は、ご褒美作戦も効果的です。

うちの場合は、その日にやるべきことを全てクリアしたら、お小遣いをもらえることになっています。

その中の項目の1つに、ピアノを入れています。

「レッスンでやっている曲を3回弾く」とか、具体的にやることを決めて書かせています。

この時、時間でなく、回数をクリアすることを目標とするといいです。「毎日30分弾く」にすると、その時間、弾いても弾かなくてもただピアノの前にいればクリアしてしまいます。ですが、回数にすれば、確実に弾くことができます。

お小遣いノートを作って、毎日、ちゃんとクリアできたか○×をつけてもらいます。そうすると、今までの成果も見えるので更にいいですよ。

ピアノ以外は大目にみる。

お子さんに限らず、大人でもやることが多すぎると嫌になってしまいますよね。

私もつい娘に対して、「宿題やったの?」、「ちょっとこれ手伝って。」、「部屋の片付けしないとね。」と次から次に、ピアノ以外にもあれこれと要求してしまいます。

冷静に考えて、今一番お子さんに何をやって欲しいかを考えてみましょう。今できることは、一つしかありません。優先順位をお子さんと相談して、決めてください。

うちの場合は、「ピアノが一番。宿題は後回しでいいよ。」としました。ピアノ以外のことは、「だいたいできていればいい。」くらいに緩めました。

少しでもピアノに触ることができたら、とにかく褒めてあげます。時間が短くても、全部こなせなくても、特に何も言いません。「やりたくなったらやるだろう」くらいの気持ちで、見守っています。

あとは、本人次第。本人が「私にはピアノしかない!」くらいの強い意志で、ピアノを選んでくれればいいですが・・・。そうならなかったとしても、その時はまた違う道を探せばいい。そのくらいの気持ちで、大らかに接しましょう。

レッスン回数を増やす

お子さんが、どうしてもご自宅での練習をするのが嫌いって場合もありますよね。うちの娘もそうでした。苦肉の策で私が実際にやった方法は、レッスンの回数を増やすという方法です。

うちの娘の場合は、先生とのレッスンは楽しいから好きだけど、自宅練習が嫌いというタイプでした。

なので、週一回30分のレッスンから、週2回(1レッスン30分)に増やしました。その代わり、自宅練習はしなくていいという方針に変えました。

最初は、遊ぶ時間がなくなるからと、レッスンを増やされるのを嫌がっていました。ですが、自宅で練習するよりいいし、レッスンに行けば楽しいのでそっちの方がいいと納得してくれました。

週に30分から1時間になっただけで、「ピアノ弾く時間は、大して変わらないじゃないの?」と思うかもしれません。ですが、驚くことに本人の意識に変化がありました。

ピアノを弾いている時間が倍になったせいか、自分でも前より上達を感じるようになったようです。少しうまくなったら、もっと弾けるようになりたいと欲が出てきました。あれほど頑なに自宅のピアノに触らなかった娘が、10分くらいですが練習するようになりました。

友達の中でも、週に2回ピアノのレッスンに通っている人はいないらしく、「すごいね。ピアニストになるの?」とか聞かれるようです。友達から「ピアノの上手い人」と扱われることで、本人もその気になり期待に添えたいと頑張るようになりました。

ここのポイントは、「親」ではなく「友達」の期待というところです。親より友達の比重が大きくなってくる年頃ですので、より有効なようです。

私も、ちゃんと練習してるかのチェックをするストレスから解放され、肩の荷がおりました。そして、何より娘が自主的にピアノに向かってくれるようになったのが、一番の収穫です。

でも、気になるのはレッスン料ですよね。うちの場合ですが、週1回で7000円、週2回で10000円でした。ですので、3000円のアップで週2回に増やすことができました。料金については、その先生ごとに違いますので、確認してみてください。たいていの場合、倍にはならないと思いますので、ぜひ検討してみてくださいね。

確かに、レッスン料が上がってしまうという問題があります。でも、少しお金をかけるだけでこれだけの効果があるならば、少しも損した気分にはなりません。

練習嫌いのお子様には、オススメの方法ですよ。

まとめ

「練習しないお子様をピアノに向かわせるためにできること」

おさらいすると、

・ピアノはリビングに置く

・電子ピアノでなく、生ピアノに触れさせる

・家族で応援する

・つかず離れずで見守る

・母もピアノを弾いてみる

・ピアノ以外は大目にみる

・ご褒美作戦でやる気を出させる

・レッスン回数を増やして、自宅練習はしなくてもいいと割り切る

まずは環境を整えること。そして、上記に挙げたような日頃の心がけ次第で、ピアノに向かう時間が変わってきます。少しずつでも、日々の成果が見えてくれば、本人の自覚が芽生え、自分からピアノに向かうようになります。それまでは、母は水面下で、お子さんのサポートをしていきましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。