音楽的センスがない?音楽的ってどういうこと?

歌うメッセンジャーの綿引ゆうです♪

「もっと音楽的に演奏して!」と先生から言われることありませんか?

「音楽的センスがない」と言われても、抽象的でわかりづらいですよね。

あくまでも感覚的な部分なので、説明するのが非常に難しいところです。

ですが、「音楽的」とは何か、これまでの経験から私の感覚をお話ししてみたいと思います。

 

音楽的とは?

私は初心者の頃、「もっと音楽的に歌ってみて!」と先生に言われました。でも、意味が理解できず、何をしてよいやらわからなかったのです。きっと、私にはセンスや才能がないからできないのかなと思っていました。

でも、音楽のスキルが上がるにつれて、「すごく音楽的だね」と言われることがあったりして、

「なんだぁ・・これは単なる技術であり、誰でもできるようになることなんだな」と思ったものです。

 

「音楽的」とは、要するに、音楽がよどみなくスムーズに流れるように演奏するということなんです。

音楽的な演奏は、聞く人の心を揺さぶり感動を与えます。

逆に、「機械的なミスのない演奏。」それは、ロボットが話す言葉のように人の心に届きません。

仮に、音程を少し外してしまった、ミスタッチをしてしまったとしても、涙を流すほど心が動く演奏はあるのです。

 

音楽の究極の目的は「人の心を動かすこと」です。その一つのアプローチとして、音楽的という概念があります。ですので、あまり頭で考えすぎずに、「こうすると音楽的によくなるのね」くらいの気持ちで、取り組んでみるといいと思います。

 

それでは、どのようにすれば音楽的になるのか。具体例をあげてみます。

 

レガートで演奏する

レガートとは、音と音の間を切れないように滑らかに演奏することです。

これができていないと、音楽がブツブツと切れてしまい、音楽的にはなりません。

私たちは普段話している時、言葉の単語を滑らかにつなげて発音しています。ですが、音楽をレガートに演奏するにはこれでは足りません。

 

例えば、次の音声を聴き比べてください。

「私は毎日、ピアノを弾きます。」

ブツブツに切れている状態。

普通に話す

レガートで話す

このように、レガートとは次の音に少しかぶせるくらい、前の音を長めにする感覚です。

 

わかりにくい方は、お経をイメージしてみてください。

お経も、次の音にかぶさるように前の音が長めになっていますね。

これをイメージすると、レガートの感覚がわかると思います。

 

音楽では、このレガートが基本となります。レガートを常に意識して、演奏するようにしましょう。

ゆったりしたバラード系の曲を演奏する場合は、特にこのレガートが重要です。

それ以外の曲でも、特別な指示がない限り、レガートを意識して演奏するようにしましょう。

 

レガート練習法

歌の場合

まずは歌詞だけを、お経のように前の音を次の音にかぶせるように読んでみます。

実際の曲と同じリズムで、音は棒読みにします。

息継ぎは、曲と同じ場所でとるようにしてください。

 

その時、一点重要なポイントがあります。

音楽をスムーズに流し、レガートにするためには、圧力を感じることが重要です。

声を前方向、少し遠くにいるお客様に届けるためには、

体の内側からの力を、口から出る声を使って外に押し出すような圧力を感じて声を出していきます。

この時、自分の声を「はちみつのようなねっとりと濃厚な物体」のようにイメージしてください。

これを、便宜上「ハニーボイス」と名付けます。

この「ハニーボイス」が、内側からの圧力で口から押し出されてくるような感覚です。

 

ただ、圧をかけて声を出そうとしても、うまくいきません。

これは、声の向かう方向と反対方向で引っ張り合う感覚を感じると、より強く圧力をかけて音楽を流すことができます。

 

コツとしては、まず、お腹(おへその下あたり)にしっかり力を入れて立ちます。

足は地面に根をはっている感じで、下の方向に圧力をかけるようなイメージです。

その下に向かう圧力を保ちながら、反対側の上方向に向かう力を感じて、上下で引っ張りあってみます。

それができたら、上方向の矢印の先を口から出すイメージで、声を出していきます。

口の中から、先ほどの「ハニーボイス」の筋が途切れることなく出ているイメージを持ってください。

口から声は途切れることなく前にどんどん流れていきますので、それと同等の力で下方向に引っ張り続ける必要があります。

この意識を持って歌うと、より滑らかなレガートで歌うことができます。

 

ピアノの場合

次の音の鍵盤を指で押す直前まで、前の音の指を鍵盤から離さないように演奏します。

音から音へのつながりをさらっと弾かずに、ちょっと粘っこく弾く感覚ですかね。

ここでも、先ほどの「ハニーボイス」をイメージしてください。

それでいて、次の音が出ているのに前の音が残っていると音が濁ってしますので、絶妙なタイミングで前の音を鍵盤から離す必要があります。

と、文章にするととても難しくなりますので、以下の方法で試してみてください。

歌の場合の要領で、まず階名をレガートで歌ってみます。そのイメージを持って弾いて見ると、簡単にできます。

 

ピアノの場合も、音を流すための圧力を感じてください。

ド、レ、ミ、ファ、ソ と弾く場合、

ただ普通に弾く場合と、圧力をかけて弾いた場合、後者の方がよりレガートに聞こえます。

違いが聞き取れましたでしょうか。

フレーズの最後に向かって圧力をかけるイメージで、弾いてみてください。

実際に弾きながら、その感覚を掴んでください。

拍子感覚を持つ

音楽には必ず拍子があり、その感覚を持たないといくらレガートにしても音楽的にはなりません。

拍子とは、楽譜でいうと下のピンクで丸をした部分です。

3/4であれば、「4分の3拍子」と読み、

1小節に四分音符(四分音符♩)が3つ、3拍分あるという意味になります。

3拍子の場合、1拍目は強く、2拍目、3拍目は弱くなります。

2、32、32、32、3、・・・・

弱、弱弱、弱弱、弱弱、弱、・・・・

と特別な指示がない限り、曲が終わるまで同じテンポで繰り返されます。

 

曲の演奏中は、この一定のテンポで保たれた拍子を常に感じて、ここにメロディーをのせていかないといけません。

先ほどのレガートをしすぎると、この拍子感覚がなくなってしまいます。ですが、基本的にレガートを保ったまま、1拍目を強くする感覚で歌ってみましょう。

拍子感覚なし

拍子感覚あり

むーかーし あひるーは からだーがー おーきくて

赤字が強拍青字が弱拍になるようにすると、だいぶ拍子を感じられるようになります。

このような早めの3拍子は、1小節に1つの円を描くイメージで演奏します。1拍目を強くして、2、3拍目は惰性でついてくるくらいな感覚です。

 

慣れるまでは、曲を始める前に、

2、32、32、32、3、・・・・

弱、弱弱、弱弱、弱弱、弱、・・・・

さっきのこれを、頭の中で2、32、3、と数えてから歌い始めると、感覚がつかみやすいと思います。

 

楽譜で指示されている記号等、曲想を表現する

レガートで演奏しつつ、拍子感覚を感じていくと、だいぶ音楽的になってきます。

ここからさらに上を目指すためには、

そこに楽譜に書かれている記号などの指示や、自分がこう演奏したいという曲想を反映させていきます。

 

先ほどの曲を、「私がこう歌いたい」という思いを入れて歌ってみます。

むーかーし あひるーは からだーがー おーきくて

むーかっしっ あひるーはっ からだーがーおーきくて

むーっしっ あひるーはっ 

ここは、跳ねるように軽く歌ってみました。

からだーがーおーきくて

ここは一つの大きなフレーズとして捉えて、レガートに歌ってみました。

先ほどの音声との違いがわかるでしょうか。

 

こんな風に、作曲者の意図や、自分の思いを曲に込めるために、少し変化させて演奏するととても音楽的になります。

ですが、これをやりすぎてしまうと、なんとも気持ち悪い演奏になってしまいます。その辺の加減が、いわゆる「音楽的センス」と呼ばれるものです。

これは、たくさんいい演奏を聞いて、心地よい感覚を肌で感じて覚える他に習得する方法はありません。最初はわかりにくい部分だと思いますので、先生など信頼できる方に聞いてもらって、その加減を習得していくといいです。

「音楽的に!」と同時に大切なこと・・・

ここまで、音楽的に演奏するにはどうすべきかお話してきました。

ですが、それと同時に大切なことがあります。

音程・リズムが正確に演奏できているかどうかです。

ここができていないのに、いくら音楽的に演奏しようとしてもよくは聞こえません。

ですので、まずは音程やリズムを正確に演奏できるよう、日々トレーニングしましょう。

ですが、曲を覚えていく段階から、レガートや拍子感覚、曲想のイメージをしながら練習すると、効率よく曲を仕上げることができます。別々の作業だと思わずに、全てをイメージしながら進めてください。

 

まとめ

「音楽的に演奏する」とは、音楽がよどみなくスムーズに流れるように演奏することです。

音楽的に演奏するためには、以下の要素が必要です。

・レガート

・拍子感覚

・曲想の表現

これは、音楽の基本となる要素ですので、しっかりマスターするようにしましょう。

 

そして、音楽的かどうかと同時にこれもチェックしてください。

・音程

・リズム

を正確に演奏できているかということも、大切です。

練習の最初の段階から、レガート、拍子感覚、曲想をイメージしながら進めると、効率よく曲を仕上げることができます。

これらを意識することで、あなたの音楽がより音楽的になります。ぜひ試してみてくださいね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。