歌うメッセンジャーの綿引ゆうです。
人生にはいろいろな変化があるため、習い事を続けるというのはとても大変なことです。
大人になってからピアノを始めたけれど、結局辞めてしまう人も多いです。
みなさん、どんな理由でピアノを辞めてしまうのでしょうか。
ピアノは長く続けることで、はじめてうまく弾けるようになったり、弾く楽しさを味わえるものです。
どうしたら辞めないで長く続けられるのかを、考えてみたいと思います。
もくじ
なんでピアノを辞めてしまうの?
大人がピアノを辞めると言う時、「ピアノのレッスンを辞める」という意味と、「ピアノを弾くこと自体を辞める」という意味があるように思います。それぞれについて、お話ししていきたいと思います。
ピアノのレッスンを辞める理由
まず、ピアノのレッスンを辞める理由を、あげてみます。
引っ越すことになった。
これは、物理的にレッスンに通えなくなったという理由ですので、どうしようもないですね。
でも、引っ越し先で新しい先生を見つければ、ピアノを続けることができます。
ですが、転居先で近くにいい先生を探せないと、そのまま辞めてしまうことにつながります。
なるべく早く先生が見つけられるように、事前にネットで検索してリサーチしておくといいですね。
「ピアノ レッスン (地域)」で検索してみると、引っ越し先から通えるピアノ教室を探すことができます。
仕事が忙しくなって、今までどおりに通うことができなくなった。
先生に事情をお話しして、時間を変えてもらう、通う頻度を少なくしてもらうなど相談してみることをお勧めします。ほとんどの場合、対応していただけると思います。
先生により、どうしても対応が難しければ、辞めることになるかもしれません。
ですが、他の先生ならば、自分の都合の良い時間、頻度で通えるかもしれません。
こちらも、ネットなどを活用して、他の先生を探してみましょう。
練習する時間がない。
練習する時間がないからといって、辞めてしまうのはもったいないことです。
レッスンしている時間だけしか弾かないとしても、全く弾かないよりは百倍いいと私は思います。
「練習した方がより上手になるのはわかっているけれど、今の自分には、レッスンに通う時間を作るだけで精一杯です。自宅での練習は、ほとんどできません。それでも可能なレッスン内容にしていただけないでしょうか?」
と自分の気持ちを素直に話せば、理解してくれる先生もいらっしゃると思います。
それではダメだという教育方針の先生であれば、諦めて違う先生を探しましょう。
思うようにうまくならないから
この気持ちは、長くピアノを弾いている人なら誰でも理解できると思います。誰もが、通る道なのです。
ある程度までは、どんどん弾けるようになるのが楽しいのですが、ある時、練習をどれだけしても思うようにうまくならない時期がやってきます。
この時期をどう過ごすかが、長くピアノを続けるためのポイントです。
思うようにうまくならない時は、「もう一段上のステージに上がる一歩手前にいるんだ」と考えるようにしましょう。
この時期は、やってもやってもうまくならない気がしてしまい、練習もつまらなく感じるものです。
ですが、ここを乗り越えると、飛躍的に成長してうまくなるものなのです。
あまり気持ちが乗らなくてもいいので、少しでもピアノに触れる時間を持ち続けましょう。
そうすれば、ある時、霧が晴れたかのように、弾けなかったところがスラスラ弾けるようになっています。
だから、辞めたいという気持ちになったとしても、諦めないでレッスンを続けて欲しいと思います。
他にやりたいことが見つかったから
長い人生の中では、他にやりたいことができてしまう場合もあります。
他の趣味がやってみたくなったとか、彼氏ができたからとか・・・。
ピアノに興味が持てなくなったらそのまま続けるより、一旦レッスンを辞めてみるのもいいと思います。
でも、しばらくして、またふとピアノが弾きたくなるかもしれません。
ピアノは売らずに、手元に置いておきましょう。
そうすれば、またいつでもピアノが始められますので、再び弾き始めることが可能になります。
レッスンがつまらないから
先生は何か考えがあってレッスンの内容を決めているはずなので、先生の意図するものは何なのかを説明してもらう必要があるかもしれません。
もし先生のレッスンでやっていることと自分のやりたいことが違う時には、それを率直に先生に相談してみるというのもいいと思います。
きちんと話し合いをしても解決されないようであれば、他の先生を探すことをお勧めします。
つまらないレッスンを我慢していると、ピアノ自体を嫌いになってしまいます。
できるだけ早く解決して、楽しくレッスンできる方法を探しましょう。
先生との相性が合わないから
先生とどうも相性が合わないなと感じたら、迷わず、他の先生を探すことをお勧めします。
どんなに教えるのがうまい先生でも、自分と合わないということはあります。
そこで、もやもやした気持ちのまま続けるよりも、新しい相性のいい先生を見つけることで、楽しくレッスンを受けることができます。
先生を変えることで、解決できることも多いです。
先生の選び方については別記事でも紹介していますので、合わせてお読みください。
ピアノを弾くことを辞めてしまう理由
それでは、ここからはピアノを弾くこと自体を辞めてしまう理由についてお話しします。
多くの場合、なぜ大人がピアノを弾くのを辞めてしまうかというと、ピアノを弾く環境を保てないからです。
人生の中で、ライフスタイルが大きく変化する場面がいくつかあります。
例えば、就職のため、今まで住んでいた場所を引っ越し、親と離れて一人暮らしをすることになった。
転職して、勤務時間が増加した。
結婚、出産で、家族が増えた。子育てで忙しくなった。
などです。
仕事が忙しくなったり、他に優先させなければいけないことがあったとしても、一過性のもので一生続くわけではないことがほとんどです。
少し余裕ができてピアノ弾きたいなと頭をよぎった時に、すぐに弾ける環境がないと、弾くことが億劫になって、そのままピアノから遠ざかってしまいます。
長くピアノを続けている人の共通点
長くピアノを続けている人は、自分の気持ちがピアノに向いている時もいない時も、常にピアノをそばに置いていつでも弾ける環境を持っています。
例えば、子供の頃からピアノをはじめ、長く続けている人の多くは、親が音楽家だったとか、そうでなくても、親が音楽が好きで子供にピアノをやらせることに熱心だったとか、まず土台となる環境に恵まれているのです。
親が音楽をやっていれば、ピアノを教えるのがうまい先生を知っていたり、うまくなるにはどうしたらいいかという情報を持っていることが多いです。
幼いうちからピアノを買い与えるでしょうし、いい演奏を聴く機会も多くなるでしょう。
ちょっとピアノが弾けるようになったら、親に「うちの子、天才!」とすごく褒めてもらい、ピアノを弾くことに価値を感じやすくなるでしょう。
一時的にピアノから気持ちが離れることがあっても、常に見えるところにピアノが置かれている。
本人のやる気にかかわらず、いつでもピアノを弾ける環境がそこにある状態です。
「そんな家庭に生まれていればなぁ」と、嘆くことはありません。
子供の頃の環境を選ぶことはできませんが、大人のあなたは自分で環境を作り出すことができます。
今からでもできる、ピアノ環境の作り方についてお話ししていきます。
ピアノを近くに置く
住宅事情により、生ピアノを自宅に置くことができない方もいらっしゃると思います。その場合は、電子ピアノでもいいので自宅用を購入しましょう。
そして、自宅の自分が一番長くいる部屋に、ピアノを置きます。
自分がソファに座った時など、部屋の中で多くの時間、向いている方向があると思います。
そのいつも向いている方向、目に入る場所にピアノを置くと、それだけでピアノに意識が向きやすくなります。
そして、一番重要なポイントは、練習した後、片付けないことです。
楽譜は置きっぱなし、蓋は閉めない、カバーもかけない状態にしておくことをおすすめします。
そうすることで、いつでも練習をはじめることができます。
「弾きたい!」と思ってから、すぐ音が出る状態が一番いいです。
人は、本来面倒くさがりの生き物です。
「楽譜を出してこなきゃ・・」と考えて、隣の部屋に取りにいくことすら面倒なのです。
ですので、できるだけ近くに置いて、いつでも音を出せるようにするだけで、ピアノを弾く回数が増えます。
実際にうちの娘もこの方法で、かなりピアノの練習時間を増やすことができました。
このことは、別記事でも書いていますので、合わせてお読みください。
レッスンに通い続ける
レッスンに通っていれば、たとえ自宅での練習に熱が入らなくても、ピアノから完全に離れることはありません。
2週間に1回とか、月に1回でもレッスンでピアノに触っている時間があればいいとするのです。
先生につかずに、独学でピアノを弾いていると、
「最近ピアノ弾いてないな・・・」と頭をよぎり、気づいた時には「何年もピアノを弾いていない!」ということが起こります。
あまりやる気がなくても、レッスン代を無駄に感じたとしても、レッスンに通い続けるというのは、ピアノから離れないという意味では有効な方法です。
人の「やる気」というのは、波があります。
何かのきっかけで、またピアノがすごく弾きたくなった時に、いつでも弾ける環境があるのとないのとでは、全く違うのです。
だから、意味がない、つまらないなと感じてもレッスンを辞めないことは、一つの方法だと思います。
誰かに聞いてもらう
人間の意志は、弱いものです。
どれだけ強い意志で続けよう決めても、時間の経過とともに、当初の気持ちは薄れてしまいます。
そんな時には、第三者を巻き込む方法が有効です。
例えば、自分の弾くピアノを誰かが真剣に聞いてくれるというだけで、もっとピアノを弾きたいという気持ちになるものです。
ただ聞いてもらえるだけでなく、褒めてもらうなど感想をもらえるともっと効果があります。
この点でも「レッスンに通い続ける」ことは、ピアノを長く続けるためにはとてもいい方法です。
レッスンの先生は、弾けないところをどうしたらいいか教えてくれたり、うまく行った時には褒めてくれたりと、やる気を引き出してくれます。
また、発表会はたくさんの人に自分のピアノを聞いてもらう絶好の機会です。
レッスンの先生が主催する発表会がある場合は、できるだけ参加しましょう。
家族や友達に発表会に来てもらい、感想をもらうことで、よりピアノを弾くことの喜びを感じることができるでしょう。
「次はこんな曲を弾けるようになりたい」など目標もできるので、長くピアノを続けるにはとても有効だと思います。
まとめ
大人がピアノを辞める理由と、長く続けるためのコツについてお話しました。
・ピアノを近くに置く
・レッスンに通い続ける
・誰かに聞いてもらう
これを心がけると、ピアノを一生の趣味として楽しむことができるようになります。
この記事を読むことで、一人でも多くの人がピアノを弾き続けてくれたらなと願います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。